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賃貸契約に印鑑証明書は必要?提出が求められるケースと用意できないときの対処法

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新しい賃貸物件が決まり、いよいよ契約手続きへ進むという段階で、不動産会社から提示された必要書類リストに「印鑑証明書」の文字を見つけて驚いたことはないでしょうか。

日頃の生活で印鑑証明書を取得したり提出したりする機会は、それほど多くありません。そのため、認印や銀行印ではだめなのか、わざわざ役所で印鑑登録をしなければならないのか、提出を断ることはできないのかといった疑問を持つ人は多いと思います。

結論から言うと、賃貸借契約において契約者本人の印鑑証明書が必ず必要というわけではありません。現代の賃貸市場では印鑑証明書が不要な契約も増えていますが、契約の形態や条件によっては、大家さんや管理会社から提出を求められることもあります。この記事では、印鑑証明書が持つ役割から、提出が必要になる具体的なケース、逆に不要になるパターン、そして用意できないときの対処法までを見ていきます。

目次

印鑑証明書が持つ役割

印鑑証明書とは、書類に押された印鑑が、市区町村に公的に登録された実印であることを証明する公文書です。文房具店で買える認印とは違い、実印は役所で印鑑登録の手続きをして受理された、世界に一つだけの印鑑を指します。契約書に実印を押し、そこに印鑑証明書を添えることで、その印鑑が確かに本人のものであるという裏付けになります。

賃貸借契約は、毎月数万円から数十万円という賃料が年単位で発生する、意外と重みのある契約です。大家さんや管理会社が印鑑証明書を求める背景には、いくつかの理由があります。まず、身分証明書のコピーだけでは防ぎきれない、なりすましによる契約を防ぐという目的があります。また、入居後にトラブルが起きた際、「この契約は自分の意思で結んだものではない」と主張されることを防ぐという意味もあります。実印と印鑑証明書のセットがあれば、本人の意思で契約が成立したことの裏付けとして扱われやすくなるためです。加えて、きちんと印鑑登録の手続きを踏める人物かどうかも、社会的な信用のひとつの目安として見られることがあります。

契約者本人に印鑑証明書が求められるケース

一般的な賃貸物件では、契約者本人は認印や銀行印、住民票や身分証明書だけで契約が完了することも少なくありません。ただし、いくつかの条件に当てはまる場合は、契約者本人にも印鑑証明書の提出が求められます。

まず、毎月の家賃が20万円を超えるような高級マンションや一戸建て賃貸を借りる場合です。家賃が高いほど滞納時のダメージが大きくなるため、大家さん側は契約の効力をできるだけ高めておきたいと考え、実印での契約を求めることがあります。

会社が契約主となる法人契約の場合も同様です。個人の身分証明書の代わりに、法人の印鑑証明書や登記簿謄本の提出がほぼ必須になります。その会社が実在し、契約書に押された会社実印が本物であることを確認するためです。

また、家賃保証会社を利用せず、親や親族などの個人の連帯保証人だけで契約を結ぶ場合も、印鑑証明書を求められやすくなります。保証会社という専門の審査組織が入らない分、大家さんが直接リスクを負うことになるため、より厳格な本人確認が行われる傾向にあります。

このほか、過去になりすまし契約や滞納トラブルを経験した大家さんや管理会社が、独自のルールとして家賃の額に関わらず印鑑証明書を必須にしているケースもあります。

印鑑証明書が不要になるケース

反対に、契約者本人の印鑑証明書を出さずに済むケースも多くあります。もっとも多いのが、家賃保証会社を利用する場合です。現在の賃貸市場では多くの物件で保証会社への加入が導入されており、万が一の滞納リスクは保証会社が肩代わりしてくれます。そのため大家さん側のリスクが下がり、実印ではなく認印だけで契約が完了することが一般的になっています。

また、一般的な相場並みのワンルームやアパート、マンションでは、住民票や収入証明書の提出で本人確認が十分に取れていれば、印鑑証明書の提出自体が省略されることもよくあります。

さらに、スマートフォンやパソコン上で電子署名を行って契約を結ぶ電子契約に対応している物件であれば、そもそも紙への押印作業がないため、印鑑証明書を用意する必要もありません。

連帯保証人の印鑑証明書がほぼ必須になる理由

契約者本人の印鑑証明書は省略されることが多い一方で、連帯保証人を立てる契約では、保証人本人の印鑑証明書がほぼ必ず求められます。この違いには理由があります。

契約者本人は不動産会社の店舗に足を運び、対面で重要事項説明を受けたうえで署名・捺印をするのが基本です。しかし、遠方に住む親や兄弟が連帯保証人になる場合、書類のやり取りは郵送で行われることがほとんどです。対面での本人確認ができないぶん、借主が勝手に親のハンコを押して送り返してくるということが起きうる構造になっています。

さらに、連帯保証人が背負う責任は非常に重く、借主が滞納した際に「まず借主本人に請求してほしい」と断ることすらできません。これほど重い義務を負う以上、大家さん側としては「自分の意思で実印を押し、自ら印鑑証明書を用意した」という確かな事実を必要としているのです。

印鑑証明書を用意するときの注意点

不動産会社から印鑑証明書を求められた際に、知っておきたい実務上のポイントをいくつか紹介します。

まず、印鑑証明書には有効期限があり、発行から3ヶ月以内のものでなければ受け取ってもらえません。以前に取得して自宅に保管していた古いものは使えないため、契約の直前に改めて発行してもらう必要があります。

これまで印鑑登録をしたことがない場合は、事前に役所での手続きが必要になります。実印としてふさわしいサイズや素材の印鑑を用意し、身分証明書を持って役所の窓口へ行き、印鑑登録の申請をして印鑑登録証を発行してもらいます。そのカードを使って、初めて印鑑証明書を発行できるようになります。マイナンバーカードがあれば、一度登録を済ませておくことで、次回以降はコンビニのマルチコピー機でも発行できるようになり、かなり手間が省けます。

また、シャチハタのようなゴム印やスタンプ印、極端に小さすぎたり大きすぎたりする印影のものは、実印として登録できないことがあります。実印を新しく作る場合は、耐久性のある素材のものを選んでおくと安心です。

遠方に住む親に連帯保証人を頼む場合は、印鑑証明書の取得から郵送までにどうしても時間がかかります。入居予定日に間に合うよう、早めに依頼し、追跡できる郵送手段でやり取りするようにしておくと、直前になって慌てずに済みます。

印鑑証明書が用意できないときの対処法

平日に役所へ行く時間がどうしても取れない、実印を持っていないという場合にも、いくつか現実的な対処法があります。

個人の連帯保証人を条件に印鑑証明書を求められている場合は、大家さんや不動産会社に、保証会社を利用するプランに変更できないか相談してみるとよいでしょう。保証料はかかるものの、連帯保証人が不要になり、印鑑証明書の提出も免除されることが多くあります。

過去に印鑑登録をした記憶があるという場合は、マイナンバーカードを使ってコンビニのマルチコピー機で発行する方法もあります。窓口に並ぶ必要がなく、数分で手続きが完了します。

それでも難しい場合は、正直に事情を伝えて、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類と手書きの署名、認印での対応に代えてもらえないか交渉してみるのもひとつの方法です。保証会社の審査を通っていて本人確認がきちんと取れていれば、柔軟に対応してくれる管理会社も少なくありません。

まとめ

印鑑証明書は、押された印鑑が公的に登録された実印であることを示す書類で、契約者本人については、高額物件や法人契約、保証会社を使わない契約などの場合に求められる傾向があります。一般的な物件で保証会社を利用する場合は、認印や銀行印で足りることが多いのが実情です。一方で、連帯保証人を立てる契約では、対面での確認ができない分、保証人本人の印鑑証明書がほぼ必須になります。

なぜこの書類が必要なのかという背景を知っておくだけでも、急に提出を求められたときに慌てずに済みます。自分の契約条件を早めに確認し、必要であればマイナンバーカードでの発行や保証会社への切り替えなどをうまく活用しながら、スムーズに新生活のスタートを切ってください。

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この記事を書いた人

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